蚊に食われた。
今年も、もう蚊が湧く季節だ。


ムカつく事に車のキャビンの中に白黒の縞々のヤツが1匹居やがる。
ふくらはぎの裏側にぷくっとした腫れができている。
追っかけて仕留めようとしたが、失敗してアクセルペダルの方へ
逃げられてしまった。


それにしても蚊って何なんだろう?
どうして動物の血を吸って養分を採るという進化の方法を選択
してしまったのだろうか?
いや、百歩譲って血を吸うだけならまだしも、どうして吸った痕を
痒くしてしまうのか?


もしも血を吸った痕が痒くならなければ、ヤツらがこんなに疎まれる
ことも無く、追いかけられて叩き潰されることも無く、もっと平和に
暮らせたはずだろう。


そんなことを考えながらぼうっとしていたら、ドキっとするほど
大きな羽音を立てて、きれいな黄色の体の花虻が窓から飛び込んできた。
花虻は少し困ったように首を傾げて同じ窓から飛び去って行った。


東京にもまだまだたくさんの昆虫たちが暮らしている。